ジュエリーを作るときの「サイズ」について考えてみましょう。
「指輪なら○号」「ネックレスなら○cm」という、数字で表されるサイズだけではなく、
次のような「サイズ」があげられます。
1.寸法としての「サイズ」
リングの号数、チェーンの長さだけではなく、
本体の幅、厚み、全体の縦横の寸法、部分部分の寸法。
指定がある場合は、指定寸法で仕上がるように制作をする。
デザインを描く時も実寸で描くようにすることで、完成予想を掴むことができます。
これらの寸法のことを、ひとくくりとして「サイズ」と呼びます。
物の大小を表現する言葉です。
2.身体とのバランス=身体に対するジュエリーの大きさ
同じ10mmの石でも、指や手の大きさによって印象が違います。
リング幅も、指の長さや関節との関係で見え方が変わります。
これは、コーディネートにも大切なことで、お客様の好みだけではなく、効果的なバランスを経験から判断することが含まれます。
つまり、基本となるもの(身体や指)に対してどういうバランスになっているかを読み取ることです。
3.重さとしてのサイズ
重さは重要です。
大きいものが好きだとしても、実際に身の着けた時の重さの負担は、意外と辛いものです。
ペンダントであれば、チェーンの耐久性も重要ですし、首や肩にも疲れを感じるかもしれません。
ブローチは、洋服への重量負担も考慮しましょう。
重たいものをあえて作るのであれば、ダブルピンにするなど、重量を支えられる構造にすることも大切です。
重量は、そのものにとって必要なものなのか、重すぎないか、あるいは軽すぎて弱くないか、ちょうどいいってどのくらいなのか。作り手だからこそ判断できる「サイズ」です。
4.石とのバランス=石とジュエリーとの大きさの関係
「石のサイズ」と「ジュエリー全体のサイズ」のバランスは、
好みとも関係があるので、よく考えましょう。
依頼主が居る場合、指示されるがままではなく、耐久性としてどうなのかということも、
作り手としてアドバイスができるように、実際に自分でも着けて過ごしてみることも大切です。
5.着け心地も「サイズ」の一部
たとえば指輪では
- 指の曲げ伸ばし…指を曲げるときに圧迫していないか
- 隣の指との干渉…隣の指が動かしにくいと、手の本来の動きを妨げます
- 指輪の回転…指輪は重量に左右され、定位置に固定されません
- 内側の角…厚みがあるリングは角を落として滑らかにするとあたりが和らぎます
- 重量…重すぎない程よい重さを研究しましょう
ジュエリーの「サイズ」は、数字だけではありません。それを身につける身体との関係、石との関係、重さ、着け心地まで考えて、はじめて「ちょうどいいサイズ」が見えてきます。
たとえば「もう少し大きく」と言われたとき、
「どの部分を、どのくらい大きくするのか」を確認する。
「石を大きくする」のか、「枠を大きくする」のか、「リング幅を広くする」のかでは、完成したジュエリーはまったく違うものになります。
ちょっと難しいかもしれませんが、会話の中で「サイズ」がなにを意味しているのか考えて、
できればお互いが解る表現に言い直すなどして意思の疎通を図ることも大切です。
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