刻印について(月曜定期便16)

ジュエリーに打たれる「刻印(こくいん)」って?
ジュエリーには、ほとんど必ず「金性刻印」と呼ばれる、金属の種類や純度を表すマークが打たれています。これは、ジュエリーに使われている金属がどんなものか、どれくらい純粋かを証明するためです。

たとえば、こんな刻印があります

K18(18金)K14(14金)K10(10金)
Pt950(プラチナ950)Pt900(プラチナ900)Pm / Pt850(プラチナ850)
SV950(シルバー950)SV925(シルバー925)SILVER

金(ゴールド)

K24は純金100%。K18は75%が金。K10は42%が金です。
日本では、K9(37.5%以上)から金製品と認められています。
金の純度が下がると、ほかの金属(銀や銅など)が増えるので、強く硬い性質になります。

白金(プラチナ)  ※注意 和名の「白金」はホワイトゴールドではありません

Pt950はプラチナ95%、Pt900は90%。
プラチナの場合は、細かいパーツやチェーンなどには強度を上げるためにPt850がよく使われます。
こちらも、日本ではPt850以上がプラチナ製品とされています。

シルバー(銀)では、日本の基準ではSV800以上を「シルバー製」と呼びます。
8割以下だと、「シルバー」とは名乗れません。

作り手は金性刻印を打つことで、素材を証明します。
特に、貴金属を扱う場合は、必ず刻印を打ちましょう。
それは、作品の希少性を証明するものです。

ブランドは固有のマークを刻印します
独自のマークを刻印することで、ブランドを認識しやすくしますが、偽物が出回ることもあります。

時代や国を特定する刻印もあります
ホールマークと呼ばれる刻印は、時代や国を表し、アンティークジュエリーの年代確定に有効です。
日本のホールマークは、造幣局の日の丸マーク。見たことがある方も多いのではないでしょうか。
ホールマークは、造幣局の検査に通れば打刻が許されます。(勝手に作って打ってはいけません。)

記録としての刻印も
結婚記念や、誕生日、メッセージなど、ジュエリーに刻印することで意味を持たせることができます。

気をつけたい「紛らわしい刻印」
実は、本物の貴金属ではないのに、見た目を似せるための刻印もあります。
いくつか例を紹介します。

GP(Gold Plated)→ 金メッキ(中の金属は銀や銅、錫など)

18KGP → 18金メッキ

GF(Gold Filled)→ 1/20金張り(中の金属は銅や真鍮が多い)

SP(Silver Plated)→ 銀メッキ

925 → 本物のスターリングシルバーには正しいですが、ニセモノにも使われることがあるので注意

HGE(Heavy Gold Electroplate)→ 厚い金メッキ

EPNS(Electro Plated Nickel Silver)→ ニッケルシルバーに銀メッキ(中身は銀じゃない)

SPM(Sun Platinum)→ 「サンプラチナ」という別の合金。プラチナは入っていません。

これらはあくまで「メッキ」や「合金」であり、本物の金やプラチナではない場合があります。
修理の依頼を受けたら、必ず刻印を確認しましょう。

ジュエリーに刻印は「必要なもの」です。
制作する際は、きちんと理解して打刻を忘れずに^^

こちらもどうぞ。

コメント

この記事へのコメントはありません。

受講・体験・見学のご予約

①下記のカレンダーからのご連絡(即時予約となります。リクルートIDの連携で、入力が省けます。)

ウィジェットが見づらい場合→こちらをブックマークしてご利用ください。

②SNSからのご連絡(24時間受信は可能です。23時以降は翌朝お返事致します。)

③メールでのご連絡(確認に少しお時間がかかります。)

④お電話でのご連絡(休講日や講座中出られない場合もございます。)