◆ジュエリーに打たれる「刻印(こくいん)」って?
ジュエリーには、ほとんど必ず「金性刻印」と呼ばれる、金属の種類や純度を表すマークが打たれています。これは、ジュエリーに使われている金属がどんなものか、どれくらい純粋かを証明するためです。
たとえば、こんな刻印があります
K18(18金) | K14(14金) | K10(10金) |
Pt950(プラチナ950) | Pt900(プラチナ900) | Pm / Pt850(プラチナ850) |
SV950(シルバー950) | SV925(シルバー925) | SILVER |
金(ゴールド)
K24は純金100%。K18は75%が金。K10は42%が金です。
日本では、K9(37.5%以上)から金製品と認められています。
金の純度が下がると、ほかの金属(銀や銅など)が増えるので、強く硬い性質になります。
白金(プラチナ) ※注意 和名の「白金」はホワイトゴールドではありません
Pt950はプラチナ95%、Pt900は90%。
プラチナの場合は、細かいパーツやチェーンなどには強度を上げるためにPt850がよく使われます。
こちらも、日本ではPt850以上がプラチナ製品とされています。
銀
シルバー(銀)では、日本の基準ではSV800以上を「シルバー製」と呼びます。
8割以下だと、「シルバー」とは名乗れません。
◆作り手は金性刻印を打つことで、素材を証明します。
特に、貴金属を扱う場合は、必ず刻印を打ちましょう。
それは、作品の希少性を証明するものです。
◆ブランドは固有のマークを刻印します
独自のマークを刻印することで、ブランドを認識しやすくしますが、偽物が出回ることもあります。
◆時代や国を特定する刻印もあります
ホールマークと呼ばれる刻印は、時代や国を表し、アンティークジュエリーの年代確定に有効です。
日本のホールマークは、造幣局の日の丸マーク。見たことがある方も多いのではないでしょうか。
ホールマークは、造幣局の検査に通れば打刻が許されます。(勝手に作って打ってはいけません。)
◆記録としての刻印も
結婚記念や、誕生日、メッセージなど、ジュエリーに刻印することで意味を持たせることができます。
◆気をつけたい「紛らわしい刻印」
実は、本物の貴金属ではないのに、見た目を似せるための刻印もあります。
いくつか例を紹介します。
GP(Gold Plated)→ 金メッキ(中の金属は銀や銅、錫など)
18KGP → 18金メッキ
GF(Gold Filled)→ 1/20金張り(中の金属は銅や真鍮が多い)
SP(Silver Plated)→ 銀メッキ
925 → 本物のスターリングシルバーには正しいですが、ニセモノにも使われることがあるので注意
HGE(Heavy Gold Electroplate)→ 厚い金メッキ
EPNS(Electro Plated Nickel Silver)→ ニッケルシルバーに銀メッキ(中身は銀じゃない)
SPM(Sun Platinum)→ 「サンプラチナ」という別の合金。プラチナは入っていません。
これらはあくまで「メッキ」や「合金」であり、本物の金やプラチナではない場合があります。
修理の依頼を受けたら、必ず刻印を確認しましょう。
ジュエリーに刻印は「必要なもの」です。
制作する際は、きちんと理解して打刻を忘れずに^^
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