真珠ってどんな宝石?その1(月曜定期便60)

日本を代表する宝石に、「アコヤ真珠」があります。
海外から日本に訪れるお客様は、アコヤ真珠をお求めになる方も多いですね^^

近年の「真珠」ブームも、業界の取り組みが功を奏し、フォーマルなイメージから、カジュアルにつける真珠も受け入れられるようになっています。

そんな「真珠」に関することを、数回に分けてご紹介していきます。
一度に説明するには、文章が長くなってしまうので、少しずつをじっくり読んでいただければと思います。^^

天然真珠と養殖真珠

真珠には大きく分けて、天然真珠と養殖真珠があります。

どちらも貝の中で作られるという点では同じですが、
「きっかけを人が作るかどうか」が大きな違いです。

天然真珠自然の中で偶然できる真珠です。
砂粒や寄生生物などの異物が貝の中に入り、
それを包み込むように真珠層が何層も重なってできあがります。
しかし自然に真珠ができる確率はとても低く、
それ故に昔は何千、何万という貝を乱獲した時代もあったようです。
天然真珠はとても希少で、アンティークジュエリーに使用されているものは見る事はできますが、現代では一般的に使われることはほとんどありません。
養殖真珠現在販売されている真珠のほとんどは養殖真珠です。
養殖真珠は、貝の中に核(丸い玉)や外套膜の細胞を入れて、真珠ができるきっかけを人が作ります。
その後は海の中で貝を育てながら、貝自身の働きによって真珠層が重なり、真珠が成長していきます。
つまり養殖真珠は人がきっかけを作り、自然の力で育てる宝石です。

イミテーションとの違い

ガラスやプラスチックに真珠のような塗装をしたものは人工パールです。
貝殻を核にして真珠塗料を塗ったものは「貝パール」と呼ばれます。
塗料の溜まりなどで見分けることが可能です。

真珠の種類

真珠も、いくつかの種類があります。
主に「どの貝から採れるか」「どこで養殖されるか」によって分類されています。

*アコヤ真珠

日本で最もよく知られているのが、アコヤガイから採れるアコヤ真珠です。
日本の養殖技術によって広く普及し、真珠の代表的な存在になりました。

サイズは他の真珠と比べると小さめですが、
強い照り(テリ)と繊細な色合いが特徴です。

一般的には
6〜8mmほどのサイズが多く、5mm以下をベビーパールと呼びます。
フォーマルなネックレスやイヤリングによく使われますが、カジュアルなバロックパールも人気が出てきました。
(バロック=丸くなくて崩れていること)

*南洋真珠

南洋真珠とは、温かい海域でとれる真珠の総称で、シロチョウガイやクロチョウガイから採れる真珠です。

オーストラリア、インドネシア、タヒチなどで養殖されています。

貝も大きく、
10〜15mmの大粒のものが中心のサイズです

色も多彩で、
白蝶真珠は 白〜クリーム、ゴールデン
黒蝶真珠は グレー、茶、黒、緑系、赤系
存在感のあるジュエリーに使われます。

*淡水真珠

淡水真珠は、池・湖や川で育つイケチョウガイから採れる真珠です。

主に中国で養殖されています。

以前は不定形なものが多かったのですが、
養殖技術の向上により、核入れをした丸い形のものも多く作られるようになりました。

比較的手に取りやすい価格のものが多く、カジュアルジュエリー、デザイン性の高いアクセサリーなどにもよく使われています。

*これらの他にも、マベやアワビ、コンク、メロなどがあります。

ジュエリー制作者が知っておきたい基本的な注意点

真珠はとても美しい宝石ですが、鉱物の宝石とは違い、有機質の宝石です。
そのため、制作や修理の際にはいくつか注意したいポイントがあります。

*熱に弱い

真珠は炭酸カルシウムとコンキオリン(タンパク質)で、貝の分泌物によって作られています。

そのため高温に弱く、
ロウ付けの熱などが直接伝わると変色や劣化の原因になります。

真珠が付いた状態での加工は避け、
全ての工程が終わったあとに留めを行うのが安全です。

*酸や薬品に弱い

真珠は酸に弱いため、強い洗浄液・酸性の薬品
などは使わない方が良いです。

また、汗や化粧品も長時間付いたままだと表面の劣化につながります。

*表面がやわらかい

真珠の硬度は、
モース硬度で2.5〜4程度です。

これは多くの宝石よりもやわらかく、
金属工具などで簡単に傷がつきます。
制作中や修理の際は、取り扱いに配慮が必要です。

*接着の仕立てが多い

真珠は接着によって固定されている場合が多くあります。

そのため、経年劣化や水分で接着剤が弱くなることもあります。

修理の際は
真珠の穴の状態や接着方法を確認してから行いましょう。

真珠は「有機質」

真珠は、鉱物の宝石とは違い生き物によって作られる宝石です。

そのため個体差も大きく、同じものが二つとない魅力があります。

ジュエリーとして扱う際には、その性質を理解しながら
やさしく仕立てていきたい宝石です。

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