真珠ってどんな宝石?その2「色」(月曜定期便61)

養殖真珠の調色と染色

同じ真珠でも色合いが少しずつ違うのは、
貝はいきものであり、育った環境の変化(水温や海の状態)などによる影響があるためです。

それらは真珠ひとつひとつの個性なのですが、
ジュエリーとして美しく見せるために
養殖の過程や加工によって色を整えることも行われています。

代表的な養殖真珠の色の特徴と、調色や染色についてご紹介します。

種類母貝調色や染色
アコヤ真珠アコヤガイ白系が基本
ピンク系
シルバー系
クリーム系
珠の色をそろえるために、ホワイトニング(漂白)のあと調色(トリートメント)が行われます。
これは染料で色を付けるというより、
真珠の色味を整えて、
全体のバランスを調える処理です。
白蝶真珠シロチョウガイホワイト
シルバー
ゴールド
貝の種類や育つ海域によって自然に生まれる色です。
そのため、白蝶真珠では自然の色を活かしたものが多く流通しています。
稀にゴールデンの染色有。
黒蝶真珠クロチョウガイ単純な黒ではなく
グリーン(ピーコック)
グレー

パープル
ピスタチオ
複雑な色合いを持っています
貝の性質によって生まれる天然の色合いです。
稀に染色有。
淡水真珠イケチョウガイホワイト
ピンク
オレンジ
パープル
とてもバリエーションが豊富です
染色によって色を付けたものも多く作られています
鮮やかな色や黒色の真珠などは、染色によるものの場合もあります

真珠は炭酸カルシウムの層でできているため、染料が入り込みやすい性質があります。

そのため、淡水真珠などでは染色によってさまざまな色の真珠が作られています。

染色された真珠は、
天然の色とは少し印象が違うことがありますが、
デザインジュエリーではアクセントとして使われることもあります。

真珠の色は何で決まる?

真珠には、白・ピンク・ゴールド・黒など、
さまざまな色があります。

この色の違いを生み出す大きな要素の一つが、
貝の種類や貝がもつ遺伝的な性質です。
どの貝から採れるかによって、もともとの色の傾向が決まっています。

養殖では、この性質を利用して
色の出やすい貝を選びながら育てられています。
(例:白蝶貝のシルバーリップ⇒シルバー系/ゴールドリップ⇒ゴールド系 など)

アコヤ真珠の「ナチュラルブルー」

アコヤ真珠の中には、
ナチュラルブルーと呼ばれる青みを帯びた真珠があります。

この色は、真珠層そのものの色というより、
核と真珠層の間にある有機物の影響によって
青みがかって見えています。

そのため、真珠に穴をあけたあと、内部が空気に触れると、
時間とともに色が変化し、青みが弱くなることがあります。

このような特徴も、ナチュラルブルーと呼ばれる真珠の性質の一つです。

ブルーに見せる処理

アコヤ真珠では、青みを帯びた色に見せるための加工処理が行われることもあります。

その一つが、コバルト照射と呼ばれる処理です。

これは真珠の核に放射線を照射し、核を暗く変色させることで、
真珠全体が青みがかって見えるようにする方法です。

真珠層の色そのものを変えるわけではなく、
内部の核の色によって見え方を変える処理といえます。

利点として、核自体が変色しているので、ナチュラルブルーのような退色を起こさないと言われています。

かつて行われていた銀塩処理

アコヤ真珠の色を整える方法として、
以前は銀塩処理と呼ばれる加工も多く行われていました。

これは真珠層の内部に銀を浸透させて色味を変化させる処理で、
特に黒系の真珠を作る際に使われることがありました。

色むらのあるアコヤ真珠の核を黒くし、「喪」のジュエリーとして流通していました。

染色真珠の見分け方(制作時の注意)

淡水真珠などでは、
染色によってさまざまな色の真珠が作られています。

デザインジュエリーではこうした色の真珠が使われることも多く、
ジュエリー制作や修理の際には
染色されている可能性を知っておくと安心です。

比較的分かりやすいポイントの一つが、穴の内側の色です。

真珠を染色すると、染料が穴の中に入り込みやすいため、
穴の内側が表面よりも濃く見えることがあります。

また、表面の色が均一ではなく、わずかな色ムラが見える場合もあります。

特に、強い黒や鮮やかな紫、青などの色は、染色による真珠である場合も多く見られます。

ジュエリー制作では、こうした真珠を扱う際に

研磨剤、薬品、強い洗浄

などによって色が影響を受ける可能性もあります。

素材の性質を理解しておくことで、
より安心して仕立てることができるでしょう。

「オーバートーンとボディカラー」

真珠の色は二層で見えています。

真珠の色を説明するときに、
ボディカラーとオーバートーンという言葉が使われることがあります。

ボディカラーとは、
真珠そのものが持っている基本の色のことです。

たとえば、白、クリーム、グレー、ゴールド

などがこれにあたります。

一方、オーバートーンは
真珠の表面にふわっと重なって見える色合いのことです。

これは真珠層の重なりによって生まれる光の干渉によるもので、
ピンクやグリーン、ブルーなどの色がうっすらと感じられます。

真珠の色は、

ボディカラー(基本の色)

オーバートーン(表面の色)

この二つが重なって見えているのです。

黒蝶真珠でよく聞くピーコックカラーも、
このオーバートーンによって生まれる色の一つです。

ピーコックとは「孔雀」という意味で、
孔雀の羽のようにグリーン、パープル、ブルーなどの色が重なって見える深い色合いを指します。

こうした複雑な色合いは、真珠層の構造と光の反射によって生まれるもので、
黒蝶真珠の大きな魅力の一つとされています。

真珠の色
ぜひ手元でじっくり観察してみてくださいね。

教室にも様々な真珠を置いていますので、じっくりご覧ください。
とにかくたくさん見ることが、目利きの訓練になります ^^

そして、色の違いも真珠の魅力。
ぜひそれを活かした作品作りに取り組んでください。

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