テクスチャーは「感情」を伝える(月曜定期便69)

ジュエリー制作では、
形や宝石だけでなく、
“表面の質感”も大切なデザイン要素です。

同じ形でも、

光を強く反射するのか
やわらかく曇るのか
粗く荒れているのか

によって、作品の印象は大きく変わります。

テクスチャーとは、単なる模様ではなく、
作品の空気感や感情を伝えるための言葉のようなものです。

景色や感動は「質感」に変換できる

以前の記事では、
感動した景色や出来事をジュエリーにする話を書きました。

テクスチャーはその時にも大きな役割を持っています。

たとえば、絵的に表現するならば

雨に濡れた石畳
風で削られた岩
木の皮
古びた壁
波の跡が残る砂浜

こうした自然や風景の表情は、
表面処理としてジュエリーに取り込むことができます。

つまり、
「感動」を形だけでなく、“肌触り”として残せるのです。

テクスチャー技法はいろいろある

ジュエリーの表面処理には、さまざまな方法があります。
貴金属加工でも、ワックス制作でも、テクスチャーを施すことが出来ます。

①槌目(つちめ)

金槌の跡を活かした加工。
光が細かく反射し、手仕事らしい表情が出ます。
ワックスの場合は削りとって表現することがあります。

②マット加工

光沢を抑えた柔らかな質感。
落ち着いた印象や静けさを表現しやすいです。

③鋳肌(いはだ)

鋳造時の粗い表情を活かす方法。
自然物のような力強さが出ます。

④ヤスリ跡・削り跡を活かす

完全に消さずに残すことで、
制作の痕跡そのものをデザインにできます。

⑤独自の刻印・スタンプ

布目、紙、植物などを押し当て、
オリジナルの模様を作る作家さんもいます。

初心者の頃は、
「傷を全部消してピカピカにする」
ことをまずは覚えます。

少し視点を変えると、

荒れた質感
不均一さ
手作業の跡

もまた、作品の魅力になります。

大切なのは、
「なぜその質感にしたのか」が
作品とつながっていることです。
「手抜き」に見えのはちょっと違います。

テクスチャーは作家性になる

表面処理は、作家ごとの差が出やすい部分でもあります。

同じ形を作っても、

どんな叩き方をするか
どんな磨き方をするか
どこまで質感を残すか

で、作品の個性は大きく変わります。

だからこそ、テクスチャーの研究は、
“自分らしさ”を育てることにもつながっていきます。

まずは身近な景色の質感を観察して
それをどう表現するか、研究してみましょう。

参考作品

糸鋸で切り込み

鎚目

ダイヤモンドでスターダスト

受講生作品 
平打ちリングに、筋のテクスチャーを入れたリング

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