酸化膜とフラックス(月曜定期便67)

「酸化膜」とは

講師がよくロウ付けの際に言いますね。「酸化膜が~」という言葉。

金属は、火であぶられると空気中の酸素と結びついて、表面にうすい膜を作ります。
これが「酸化膜」です。

見た目でいうと、
・黒っぽくなる
・くすむ
・色が変わる
といった変化がそれにあたります。

これは、金属の表面に、うすい“皮膜”や“フタ”ができるようなもの。

酸化膜とロウ付けの関係

ロウ付けは、「金属同士をきれいな状態で接触させて、そこにロウを流し込む」作業です。
ところが酸化膜があると、この“きれいな接触”が邪魔されます。

たとえば、

・ロウが流れない
・ロウが弾かれる
・接合部分にすき間ができる

といったトラブルが起きやすくなります。

酸化膜が、ロウと金属の間に“見えない壁”を作ってしまうからです。

フラックスの役割

フラックスは、
・酸化膜をできにくくする
・すでにできた酸化膜を取り除く
という働きをして、ロウが流れやすい状態を作ります。

酸化膜が邪魔をする、磨きとの関係

酸化膜が残っていると見た目にも影響します。

・いくら磨いてもツヤが出ない
・部分的に黒ずみが残る
・仕上がりがムラになる

といった状態になります。

これは、表面がすでに“変質した層”になっているため、光をきれいに反射しない

ということ。

つまり、磨く前に酸化膜をしっかり落とすこと(希硫酸などでの酸洗いや研磨)が大切、
という流れにつながります。

もちろんバレル研磨の前にも必ず酸化膜は落としてしまうことが必要です。

火を使う作業をすると、酸化膜は必ずといっていいほど発生します。

大切なのは、「できてしまうもの」として理解し、
・ロウ付け前にはフラックスでコントロールすること
・仕上げ前にはしっかり取り除くこと

この2つを意識することです。

ほんのうすい膜ですが、仕上がりには大きく影響します。
見えない部分を整えることが、きれいなジュエリーづくりにつながっていきます。

ロウがうまく流れない。その対策として使われるのがフラックスですが、
扱いやすい形に加工された酸化防止液もあります。

たとえば、商品名ではボンプロやボンブルーといった製品です。
揮発性なので、密封していないとすぐ消費してしまいますが

・塗布した全体に被膜をつくる
・ムラが出にくい
といったメリットがあります。

特に、チェーンのロウ付けのように

・パーツが小さい
・焼きすぎて溶かす危険性
・作業時間がシビア

そういったときに、「酸化膜を防ぎながら、確実にロウを流すためのサポート」として、
こうした製品を使うのはとても有効です。

揮発性の消耗品なので減りは早いですが、
どうしてもうまくいかない場合に道具に頼ることは、技術を補うひとつの方法です。
(教室では有料で提供しています。使ってみたい方はお申し出ください。)

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