前回は、真珠の「色」について書きました。
今回は、「照り」について。
みなさんも、「照り」という表現、見聞きしたことがあると思います。
その「照り」とは、どういうことだと思いますか?
真珠の美しさを決める「照り」は、表面のツヤだけではありません。
実はその奥で、光が何層にも重なりながら、複雑に反射していることによって生まれています。
真珠の品質の中でも重要な「照り」
これは、真珠層の成り立ちが重要なポイントになっています。
・「照り」が良いとは、どういうことでしょう。
・逆に、「照り」が良くない状態とは、どんな状態でしょう。
よく勘違いされがちなのが、真珠層の厚さ。
真珠層が厚い=照りが良いということではありません。
少し難しい表現では、光の性質(干渉など)が大切なポイントなのです。
それが、先ほどにも書きましたが「光が何層にも重なりながら、複雑に反射していること」です。
■想像してみてください。
真珠の層は、とても薄い膜が何枚も重なった構造をしています。
養殖の場合、核を入れることは以前のブログで説明しましたが、
その核にすこしずつ真珠層が重なっていきます。
これを「巻き」といいます。
この「巻き」は、真珠が貝の中で育つ間、徐々に成長していきます。
ですから、長く貝の中にあった真珠は巻きが厚くなります。
専門用語で、アコヤ真珠の1年以上体内で育てられた真珠を「超しもの」といいます。
1年を「超して」翌年に真珠を出したということ。
通常は1年を待たずに、真珠を取り出すからです。
その理由は、環境のせいでもあります。
そのあたりのお話は、また別の機会に取り上げますね。
真珠層に光が当たると――
光はまっすぐ跳ね返るだけでなく、層の中に入り込み、何度も反射しながら戻ってきます。
そのとき、少しずつズレた光同士が重なり合い、
強め合ったり、 打ち消し合ったりしながら、独特のやわらかい輝きを生み出します。
例えると、「薄いヴェールを何枚も重ねたような」光。
光が重なり合って見える仕組みには、「干渉」という性質が関係しています。
光は層のすき間を通るときに、わずかに広がり(回り込み)、
その広がった光同士が重なり合って見えています。
これは、真珠層の重なり方に重要なポイントがあります。
・層が薄く均一 → 干渉が整う → 照りが強い
・層が粗い/厚みにムラ → 光が乱れる → 照りがぼやける
これが、真珠の「照り」の正体です。
層が粗かったり、重なりにムラがあると、
光はうまく重ならず、照りはぼやけて見えてしまいます。
真珠の照りは、ただの表面の光ではなく、
内側で重なり合う光の積み重ねなのです。
だからこそ、奥からにじむような、やわらかい輝きになります。
それでは、もう少しレベルをあげてみましょう。
この違いは、実際に真珠を観察してみるとよくわかります。
■「照りの見分け方(実物の見方)」
●光の映り方を見る
蛍光灯や窓の光が
くっきり映るか / ぼんやりするか
●顔が映るか
真珠に自分の顔や指を近づけると
はっきり輪郭が見えるか
●奥行きの感じ
表面だけが光ってるのか
内側から光ってるように見えるか
この3点は、鑑別機関に出さなくても、自分の目で確認することができます。
■なぜ照りがいいと価値が上がるのでしょう
●理由①:再現が難しい
層が均一に重なるには、母貝に与えられた環境と時間が必要です。
それは、人が完全にコントロールできるものではありません。
●理由②:巻き+質のバランス
厚いだけではダメ
美しく重なっている必要がある
●理由③:見た瞬間に違いがわかる
良い照りは、知識がなくても「綺麗」と感じる
いかがでしょうか?
直感で美しいと感じる真珠を選ぶために、
たくさんの真珠を見て、あなたの目も育ててあげましょう。^^
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