汗と紫外線に負けないために、大切なジュエリーを守るコツ
夏は、ジュエリーが映える季節ですね!
けれど、汗や日焼け止め、強い日差しなど――ジュエリーにとっては過酷な環境が揃う時期でもあります。
今回は、夏ならではのお手入れポイントと、販売者として気を付けたいPL法の視点を交えて、ジュエリーと安全に付き合うヒントをまとめました。
- 汗とジュエリーの関係
▶ 汗には塩分や脂分が含まれており、金属にとっては腐食や変色の原因になることがあります。
とくに以下のような素材は注意が必要です。
シルバー(SV925):黒ずみやすく、変色が目立ちやすい
真鍮・銅製品:緑青(ろくしょう)が出ることも
メッキ製品:汗により電解されて剥がれやすくなります
汗をかきやすい季節は、ジュエリーもこまめなお手入れが必要です。
- 日常のお手入れのコツ
▶ 着けたあとは、軽く拭く
外したらやわらかい布(セーム革やメガネ拭き)で優しく汗を拭き取るだけでも、表面の酸化や変色を予防できます。
▶ 水洗いOKな素材は、中性洗剤で洗浄を
金やプラチナなど、比較的水に強い素材は、ぬるま湯に中性洗剤を溶かして、やわらかい歯ブラシで軽く洗えます。
※多孔質宝石のパール・珊瑚・ターコイズなど注意! 湿気や石鹸に弱いため、拭き取りのお手入れをお勧めします。
▶ 紫外線に弱い宝石は日中を避けて
意外と盲点なのが、紫外線による宝石の退色です。
以下の石は、強い日差しに長時間さらされることで色が褪せたり変質したりする可能性があります:
アメシスト(紫水晶)
クンツァイト
ローズクォーツ
スモーキークォーツ
ブルートパーズ など
これらのジュエリーは、夕方以降や室内用コーディネートに活用すると、変色のリスクを減らせます。
▶ 保管は「通気性と分離」がカギ
高温多湿の夏は、ジップ袋(+乾燥剤)で個別保管。(乾燥に弱い宝石を除く)
汗の蒸発が引き起こす化学変化や、宝石同士の接触による傷を防げます。
- PL法と販売者の責任
製造物責任法(PL法)では、商品に欠陥があった場合、製造者・販売者に責任が発生します。
ジュエリーは肌に直接触れるもの。夏には、次のようなリスクが考えられます:
金属アレルギーによるかゆみ・かぶれ
メッキの剥がれによる変色
炎天下で熱を帯びたジュエリーによる火傷の危険
▶ 注意喚起の一例
「汗や摩擦により変色する場合があります」
「日差しや高温で金属部分が熱くなる恐れがあります。やけどにご注意ください」
「着けたままでの運動・入浴・屋外活動は避けてください」
など
これらの情報は、お客様の安心に直結するものです。
トラブルの予防と信頼構築のためにも、丁寧な説明を心がけましょう。
- 夏は“お休み”のバランスも大切に
気温の高い日や長時間の外出時は、ジュエリーも「お休み」させる判断が重要です。
汗をたくさんかく日は外しておく、外出時はシンプルなピアスだけにするなど、自分とジュエリーの両方にやさしい選択を。
ジュエリーを楽しむ夏は、同時にダメージから守る意識も大切な季節です。
素材や宝石の性質に合わせて、適切なお手入れと使用方法を知っておくだけで、ジュエリーの寿命は大きく変わります。
汗・紫外線・熱――夏のジュエリーケアは、ほんのひと手間が決め手です。
どうぞ、あなたの大切な一品と、気持ちよく夏を過ごしてくださいね。
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