チェーン切れとサイズ直しは修理の代表のようなものです。
小さな小さな、一コマを繋いで出来ているチェーンは、
切れてしまうと修理も大変です。
ガスを使ってのロウ付けは、火を当てることで溶かしてしまうリスクもあり、
慣れも必要なので、火加減の練習や場数を踏むことも大切。
ベネチアンチェーンの修理を例に挙げます。
切れてしまったチェーンのコマ。
片側が開いているのが見えますか?

開いている方を拡げて、もう片方を通して閉じます。


閉じた部分をロウ付けします。
画像は酸素バーナーでロウ付けしていることろです。
高温でピンポイントに絞って付けます。
ガスバーナーでも、ガスを絞ると細い火になりますので
火力調整の練習をしましょう。
熱が広がるとチェーンを溶かしてしまいます。
コマ一つ一つに注意を払いましょう。
修理箇所以外に熱が回らないように、ロウ付けする箇所を一番上に構えます。
小豆チェーンも同様です。
ボールチェーンは、丸い部分に棒のパーツを差し込んでロウ付けします。
その部分はロウ付けしてしまうので、前後の動きが固まります。
いきなり本番ではなく、何度も練習を繰り返しましょう。
練習用のチェーンを用意すると良いですね。
作品に丸カンを付ける場合も、チェーンの場合も、熱の回り方を意識して
溶かさないように作業します。
自分で修理する場合は、コマの修復と、ロウ付けを練習してから。
お預かりした品物を修理する場合は、精いっぱい慎重に作業しましょう。
近年はレーザー溶接という便利なものもありますので
難易度の高い修理は無理なく外注を使うことも一つの手です。
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